ミニトマト無農薬栽培の簡単な方法!キーポイントを失敗から学ぶ
ミニトマト無農薬栽培の簡単な方法のキーポイントを解説します。私自身の失敗から学んだノウハウです。サビダニ駆除等も一般の方に無理なくできる方法です。70点主義で気軽に楽しみましょう。今年は雹害以外は調子が良いです。猛暑の中のアイコとフラガール・オランジェ。7月上旬に多数収穫。(アフィリエイト広告は一切ありません)
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人事マネジメント(人材育成、組織活性化)は無農薬栽培に似ています。「肥料を沢山あげたらすくすく育って実が成るか?」というと、そうでもありません。「元気が無かったら病気だから農薬を使えばいいじゃない?」というのは対症療法に過ぎませんので、一時しのぎの方法です。人事マネジメントや経営管理は、本来中長期的な視点から行うべきです。無農薬栽培は「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」であるとか、「新しい資本主義」(ステークホルダー資本主義)の下で成果を産み出す方法に似ています。マルチステークホルダー、すなわち野菜だけでなく自然環境や益虫などと共存共栄を目指す考え方が有効のようです。
目次
無農薬栽培のキーポイント
- (1)土を重視:肥料は少なく(四分の一)
- (2)日当たりと風通しを良くする
- (3)日常品をちょっと工夫して無農薬
- (4)益虫を大切にする
1.ミニトマトの育て方:一般的なポイント
(1)一番花が咲いてから苗を植える
ホームセンター等へ行くと様々な状態の苗が売っています。一番目の花が咲いているものを買います。(お目当ての品種があれば、状態の良い苗を買ってポットのまま育て、一番花が咲くまで待ちます。)
植える時期は、最低気温が10度を上回る時期です。関東地方だと、五月の連休前くらいでしょう。
(2)二本仕立てが基本
放任すると、わき芽が伸びまくってジャングルの様になります。わき芽は一本だけ育てて、合計日本仕立てにします。それ以外のわき芽はマメにとってやります。
(3)支柱に括り付ける(誘引する)
風通しを良くするのが秘訣ですので、そのためにもしっかりと支柱にミニトマトを括り付けます(誘引)。麻紐を用意し、マメに縛ってやります。麻紐だとミニトマトを傷つけるリスクが少ないです。
他に、プラスチックの誘引用品(洗濯ばさみに似ている園芸クリップ)を用意すると助かります。例えば、梅雨時などササッと複数個所の誘引ができます。雨の中多数の個所を誘引しなければならない場合は、麻紐で縛るのはストレスになるからです。
2.土を重視:肥料は少なく(四分の一)
(1)肥料は四分の一程度
ミニトマトは太陽で育ちます。肥料はそれをちょっと助ける程度でよいのです。肥料の量は、ざっくり言って通常の栽培方法の四分の一程度です。
肥料は「有機肥料」で窒素の割合が少ないものが良いです。例えば「骨粉入り発酵固形油かす」(日清ガーデンメイトの「固形骨粉」)等です。この品は、肥効:N窒素:Pリン酸:Kカリ=2:12:7と窒素が少ないです。特長は「リン酸が多く、開花促進、結実増加、果実を甘く!!お花が綺麗に咲き、果実は大きくおいしくなります。」との事。
ミニトマトが育つ様子を見ながら、少しづつ肥料をあげます。緑が黄色に変わったりしたら、肥料を少々あげましょう。急ぐ場合は、液体肥料を薄めてあげると、カンフル剤の様に早めに効きます。
無農薬栽培の場合は、通常の栽培方法と違って「無施肥栽培方法」に近い育て方になります。通常言われる「元肥」などをガッツリ入れないようにしましょう。私の場合は、元肥を入れる場合でも、上述の「固形骨粉」をプランターの下の方の四隅に1個づつ入れる程度です。追肥も浅いところに四隅に1個づつ入れていきます。四隅に入れて、根っこが四隅に伸びていくイメージです。
(2)土を重視:配合する場合
ホームセンターへ行くと単一の種類の土が売っています。そこで、赤玉土と腐葉土(完熟)を混ぜて使います。赤玉土:7割、腐葉土:3割の割合です。赤玉土は小サイズが良いでしょう。さらに有機石灰を加えます。腐葉土は安物は熟成度が足りない場合が多いですから要注意(華美なパッケージに完熟と書いてあっても熟成度が足りない場合があります)。
堆肥を混ぜても良いですが、植物性のもの(おがくずを熟成させたもの等)が良いでしょう。牛糞堆肥はミニトマトに対してリスクがあります。鶏糞は堆肥というより肥料に近いため、多肥になり不適です。
(3)市販培養土を使う場合
市販培養土には肥料が入っています。ミニトマトで市販培養土を使う場合は、肥料過多になりリスクが高まります(若い苗が伸びすぎてしまい実がつきにくくなるリスクです)。従って、市販培養土を使い場合は「市販培養土に、赤玉土(小)を半分くらい混ぜる」ようにして、入っている肥料の割合を下げましょう。
二年目からは「土の再生材」(堆肥主体で肥料が少量入っていると予想)、有機石灰少々を入れて使い回します。ニラなどを一緒に植えていれば、同じ土でもさほど問題はありません。連作する場合は、接ぎ木苗での対策も可能です。
(4)土を重視:プランターは大きめ
地面に植えられれば一番良いのですが、なかなか難しいでしょう。そこで、少しでも地面に近づけるために大きめのプランターを使います。10号以上が必須です(土の容量15L以上)。
できれば、土の容量25L以上のものが良いです。(市販の培養土の大きな袋は25L程度です。)
ちょっと贅沢をするならアイリスオーヤマの「エアーベジタブルプランター」がお勧めです。 理由は通気性が良いからです。800円程度で買えるので決して高価ではありません(一度買うと何年も使えます)。400型が正方形。530型は横長で「寝かせ植え」する際に便利です。
3.日当たりと風通しを良くする
ミニトマトは太陽で育ちます。また、風通しが悪くなると、病気(うどんこ病等)や害虫(ハダニ等)が蔓延します。風通しを良くするには、苗と苗の間を広く取ります。標準では50cm程度ですが、70cmほどに広くしたらよいでしょう。
4.日常品をちょっと工夫して無農薬栽培
(1)うどんこ病に重曹
重曹を水で800倍程度に薄めます。さらに、石けんを少量入れてよく混ぜます(展着剤がわり)。それを、うどんこ病になっている部分にスプレーで噴きかけます。効果が薄い場合は、後日乾燥してから何度か噴きかけてみましょう。
(2)ハダニ駆除に散水
ハダニは散水で防げます。散水スプレーで葉の裏側を洗うようにしていきます。風通しが悪い場所などでは、散水だけでは難しいこともあります。その場合は、サビダニ駆除対策と同じ液体せっけん方式で駆除します。
(3)サビダニ駆除に液体せっけん
サビダニ!最悪な害虫です。無農薬でミニトマトを作りたい方々も、サビダニには負けてしまうラスボスです。
純石けん:液体せっけんでサビダニを窒息させます。水1リットルに液体石けんは30ccを入れてよく溶かします。粉石けん(純石けん)なら水1リットルに10g程度。固形石けん(純石けん)ならどのご家庭でも備えてあるでしょう。しかし、固形石けんは削って溶かすのが大変です(大根おろし用のおろし金など使用)。
ポイントは、「石けんは濡れている状態でハダニを窒息させるので、1時間も経って窒息死した頃に『ミニトマトを洗ってやる』こと」です。これは、葉っぱが窒息しないようにという配慮です。また、卵には効かないので、1週間後にまた散布し、洗います。これを3回くらい行えば、頑固なサビダニも駆除できます。
同様なものに、でんぷん液がありますが、こちらは「でんぷん液が乾いてハダニを窒息させる」というメカニズムです。そして、でんぷん液を自作するのは結構大変です。濃すぎたり、糊化させるのに暑くて仕方がなかったり等大変です。
(4)テデトール(手を使って駆除する)
肥料を少なめにして育てれば、青虫(タバコガの幼虫等)の被害は少ないはずです。しかし、ゼロにはできません。ミニトマトの成長を愛でるついでに、青虫がいないか(実に穴が空いていないか、糞が葉についていないか等)チェックし、いたら手で取って駆除します。青虫も生存のために必死で擬態します。こちらが探していると、青虫は枝の様に見える擬態をします。
ムニョムニョ動く青虫など、手で触るのが嫌な方は、キッチン用のトングなどを使って挟み取ります。トングの先端を切ると上手くいきます。
アブラムシも肥料を少なめに育てると、相当防げます。また、黄色いバケツに水を張ると、色に誘われたアブラムシが水に入ってくるので、相当駆除できます。それでも、多少はやってきますので、翅のあるアブラムシがとりついた段階で、テデトールします。多数いる場合は、シャワーで流すのも一策です(多数いるかどうかの目安は、ミニトマトにアリがたかっているかどうかです。アリは守っているつもりですが、人間にはアブラムシアラートの役割になってます)。
ハモグリバエの幼虫も不快ですね。これは、ピンセットを使ってピンポイントで駆除します。指の爪でも良いのですが、圧迫する範囲が広くなると、葉の健康な部分まで痛めることになります。ハモグリバエの幼虫(絵描き虫)は大抵食害のスジ状の先端部分にいます(そこだけ僅かに膨らんでいます)。
(5)ニラ(コンパニオンプランツ)
ニラをミニトマトの苗と一緒に植えます。根っこが接する状態が良いでしょう。ニラは多年草ですので、来年も使えます。
(6)ナメクジだけは市販トラップを使う
プラスチックの容器に入っていて、雨が降っても容易に流されないタイプの市販トラップを使います(例:フマキラーの「カダンナメクジ」)。これなら、環境への影響は最小限で済みます。プランターの隅に1個おいてやれば良いでしょう(被害が出てきたら、新しいものを追加します)。本格的な無農薬トラップもありますが、時間がかかりますので現実的にはなかなか難しいですね。
画像の出典:フマキラー
5.益虫を大切にする
人間がいくら頑張ってもたかが知れています。虫を退治するには益虫が不可欠です。そのためにも無農薬栽培なのです。3年くらい経つと、益虫が増えてきて良い生態系が保たれ、無農薬栽培も軌道に乗ってきます。優曇華の花などが見られるようになると嬉しいものです。
益虫を守る意味でも、雑草はある程度残しましょう。雑草の陰で益虫が越冬したりします。
6.こんな失敗をしたから学べた
(1)普通に肥料をあげたら:枝や葉が茂りすぎて実が少ない
最初は普通に育てました。肥料もネットの情報を頼りにあげてました。その結果、茂りすぎて実が赤くなりませんでした。もう少し脇芽をかいてあげると良かったかも。
しかし、それ以上に大変だったのは「青虫」の駆除です。多分、タバコガの幼虫が夜になると這い出てきて、ミニトマトの実を食べて穴を開けるのです。私は必死で「なんとか青虫を手で取って、無農薬栽培を成功させよう」と頑張ったのです。毎晩毎晩、ヘッド装着式のLEDライトを付けて青虫を駆除しました。しかし、それをずっと続けていると、家庭菜園の楽しさが消えていきます。苦しいだけです。失敗でした……
(2)防風ネットで手作りハウス:風通しが悪く失敗
手作りで「傑作ができた!」と喜んだのですが、風通しが悪くなり失敗しました。カビ系の病気が広がってしまいました。防風ネットの荒い目の網なので、アブラムシのように小さい害虫は侵入してきます。主に青虫(タバコガ)対策の狙いでした。タバコガの侵入を防げれば、卵を産み付けられないから青虫は生まれないと期待しました(ほぼ達成)。防虫ネットならアブラムシも防げますが、さすがに風通しが悪いだろうと思い、防風ネットにしました。
一方、台風の時などに限定して、防風ネットを張ってやるのは効果的です。
(3)コンパニオンプランツの使い過ぎ:費用対効果が悪い
(4)精緻な仕組みの無農薬技術は時間がかかりすぎて難しい
7.まとめ:環境を破壊しない方法がベター(ベストでなくて良い)
(1)絵に描いたような房どり(多収穫)はできません
私が目標にしているのは、春になったらミニトマトの苗を植えて、しばらくしたら自然に花が咲いて実が実り、一日に数個のミニトマトを食べられる生活です。必死になって何種類もの農薬を散布したり、夜に活動する青虫を懐中電灯の灯りを頼りに駆除する苦労は、できれば避けたいですね(これらは対症療法できりがありません)。
(2)無施肥で育つ品種もあります(ステラミニトマト等)
ステラミニトマトは肥料をあげないでも(ごく少ない肥料でも)育つ種類です(そのように調教して何世代か経たステラミニトマトもあります)。しかし、ステラミニトマトは苗を売っている所がほとんどありません(かろうじて通販であるかも?)。したがって、種から育てる必要があり難易度が高まります。暖かく日当たりの良い室内で植物用LEDライトを使って育てます。それでも徒長気味になります。徒長してしまった場合は、寝かせ植えします。
(3)無農薬とはいえ何らかのものを使います
病気や害虫に対抗するためには、何らかの液体(上澄み液や溶液)や粉末などをミニトマトにかけることになります(重曹、液体石けん、草木灰等)。農薬に関する法律に照らして「無農薬栽培」と言っているわけではありません(農薬に関する法律に照らすと、農薬になるものもあるでしょう)。
(4)自然環境を破壊しない(益虫に配慮、雑草も仲間)
重要なのは、自然環境をできるだけ破壊しない事です。土壌の環境を整えたり、益虫が住みやすい環境を作ったりです。今風に言えば、持続可能な家庭菜園を作り出したいという事でしょう。決して農薬を否定しているわけではありません。個人的な好みとして、「自然にミニトマトが実る方法で栽培したい」という生活スタイルなのです。