部下に上手にアドバイスする方法!説教にしない話し方育成ノウハウ

 一人前になった部下を、さらにもう一歩!伸ばしてあげたい。そんな親心で指導育成しても、逆効果になることがあります。そこには「良いアドバイス・悪い説教」の差は何か?人材育成の秘密が隠れています。良いアドバイスをするための人材育成のヒントをご紹介します。

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1.誰にでも「アドバイスがお説教に聞こえる時」がある

(1)貴方にも「アドバイスがお説教に聞こえる時」がありませんか?

 貴方にも「アドバイスがお説教に聞こえる時」がありませんか?いっしょに思い出してみましょう。次のケースのどれが貴方が「アドバイスがお説教に聞こえる時」にあてはまりますか?

A.部下の育成が君のもう一つの役割なんだ

 努力の末に目標達成してホッとしていたところ、部長から「目標達成しただけではダメだ、部下を育成することが君のもう一つの役割なんだ」と言われた。

「部長、解っているんです。部下を育成することが私の仕事だってことは……でも、今は目標達成に全力をあげるときです。部下には自己責任を徹底していますから、自分たちで勉強していますよ!」と部長の背中に向かって、心の中でバシッと言ってやった!

B.来期につながる新規開拓ができていない

 売上目標は達成できた。チームをあげてお祝いをしよう。今夜は銀座に繰り出そうか、もちろん路地裏の焼き鳥屋だが……

 しかし、本部長から「君の課は来期につながる新規開拓ができていないじゃないか?」とチクリと言われた。

「あぁ本部長、そんなだから貴方はお説教屋さんて言われるんですよ…… 達成感を味わう暇もない……」そんな思いがこみ上げてきた。

C.君の目標にはチャレンジがない

 さあ、来期の目標設定面接だ。大丈夫、今期の数パーセントアップの適切な目標を設定したから準備万全。

課長「・・・しかし、君の目標にはチャレンジがないね……」
貴方「(ギョッ!チャレンジときたか)そうでしょうか…..」
課長「そうだ、君の目標にはビジョンも夢もない」
貴方「・・・課長、お言葉ですが、部門の方針に沿って目標を立てたつもりで……」
課長「君の目標にはビジョンがない
貴方「(だ・か・ら、ビジョンてなんなのよ?ビジョンで飯が食えたら世話ないですよ。ビジョンで受注が取れたら世話ないです……)ええ、会社のビジョンは知っています。まったく矛盾していませんが……」
課長「これが、君の限界かな?宿題にするからじっくり考えてみたまえ」
貴方「解りました。また、いろいろ教えてください。(まあ、正解は無いんだからね。要は、課長の話を聞けって事?)」

(2)部下・後輩にも「アドバイスがお説教に聞こえる時」があります

 ベテランの貴方でさえ、「アドバイスがお説教に聞こえる時」があります。ですから、部下にも「アドバイスがお説教に聞こえる時」があって当然でしょう。

 貴方の部下・後輩が貴方のアドバイスを素直に聞いてくれなかった事を思い出してください。もしかしたら、貴方のアドバイスがお説教化していませんでしたか?

(3)アドバイスがお説教に聞こえる時こそ成長のチャンス!

 「アドバイスがお説教に聞こえる時」がある一方で、なすべきアドバイスはたとえ嫌がられてもしなければなりません

 貴方の経験のなかから、もうお感じになっているとおり、貴方が「アドバイスがお説教に聞こえる」と思ったケースは、実は貴方が成長できるチャンスだったのです。
例えば「部下を育成することが君のもう一つの役割なんだ」という部長のアドバイスはお説教化してしまいましたが、より素晴らしい管理者に成長できるチャンスだったのかも知れません。

 しかし、アドバイスの内容が正しいからと言って、部下に「またお説教だ」と感じさせては人材育成も上手く行きません。

 では、どうしたらよいのでしょうか?いっしょにアドバイスが何故お説教化するのか?アドバイスを素直に聞いてもらうにはどうしたらよいかを考えましょう。

2.アドバイスのパラドックス

(1)アドバイスがお説教化するパラドックスの解明

 具体的な情報や仕事の方法は部下に「メリット」を与えるため、口頭のアドバイスでも快く受け入れられます(部下の「目標」達成に役立つアドバイスです)。

 しかし、新しい考え方や価値観を受けいれるよう促すアドバイス(「目的」や「プライド」に関わる内容)は、部下に従来の信念を変えるよう迫るため、本質的に受け入れ難いのです。中堅社員を「あと一歩!伸す」効果は高くても(必要であっても)、受け入れ難いのです。

 なぜなら、部下の持ち続けてきた信念(考え方の体系、価値観の体系)や自分が一人前であるという認識や有能感、「プライド」を不安に陥れるからです。

 「あーハイハイ、御説ごもっとも、正論です。それができりゃ苦労しないんだけど……」つまり、言語によって「新しい考え方や価値観を受けいれるよう促すアドバイス」はお説教になるのです。
■メリット軸とプライド軸で分けて考えてみるイメージ図
  (メリット軸&プライド軸についてはこのページをご参照ください。
助言をメリット軸とプライド軸で分けて考えてみるイメージ図

(2)聞きたいアドバイス、聞きたくないお説教

A.聞きたいアドバイス

B.聞きたくないお説教

 聞きたいアドバイス、聞きたくないお説教の差は何でしょうか?次のチャート図を参照してください。
良いアドバイス・悪いお説教をメリット軸とプライド軸で分けて考えてみるイメージ図

(3)部下を「もう一歩!」伸そうとするとお説教になるパラドックス

 部下を「もう一歩!」伸そうとするとお説教になるパラドックスは、次の通りです。

A.目標必達のプレッシャーは部下を「もう一歩!」伸さない

B.「もう一歩!」伸ばすポイントは①やる気と②高度な判断力

C.知識・技能だけでは部下を「もう一歩!」伸せない

D.高度な判断力の背後にある優れた価値観・考え方

E.新しい考え方・価値観に導くアドバイスはお説教になる

  • バリュー・○○ウェイもお説教になりかねない
  • 行動指針・経営理念(哲学)は価値観の転換を強いる

F.アドバイスがお説教になる結果、部下を「もう一歩!」伸せないパラドックス

3.アドバイスのお説教化を避ける秘訣

(1)我々は体験から最も良く学べる

A.口頭から行動へ、文書から現場へ

B.情報から経験へ、理屈を聞くから場の体験へ

(2)口で言ってもダメ!アドバイスだけでなく目標達成の支援(行動)を!

 上司・先輩がなすべきことは、会社生活(職業人生)で悩んでいる部下・後輩に「極めて重要な考え方を、言葉で(言語情報として)伝えること」(口で言う)ではありません。言葉で伝えようとすると、「お説教」に聞こえがちです。

 なすべきことは、①共感し、②成果を高める実践過程を支援し、③成長の喜びを味わえるようにしてあげる、ことです。

(3)アドバイスのお説教化を回避できた

 メリット軸の目標達成を支援する(問題解決支援)は、「受け入れられるアドバイス」です。

 同時に、結果としてプライド軸の喜び(社会発展への貢献、全人的成長)を、部下自身が、自然に体験できる事が重要なのです。

 その結果、アドバイスがお説教化せずに、部下を「もう一歩!」伸すことができます。

4.リーダー・管理者に役立つ参考書籍

ちょっとズレてる部下ほど戦力になる!日本経済新聞出版社刊、加藤昌男著。最新情報最新刊!(このホームページ上にも紹介記事ページがございます)

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新情報new改良『労政時報』の労務行政研究所様が、拙著のレビューを書いてくださりました(人事・労務の専門情報誌『労政時報』の労務行政研究所が運営するjin-jour(ジンジュール)様からのレビューです)。誠に有り難うございます。

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