若手社員ゆとり世代の特徴!強みを活かせば本当は戦力になる
若手社員、ゆとり世代は、大きく誤解されています。「ゆとり教育」の「ゆとり」という言葉が若い世代の本質を歪めています。強みを活かせば本当は戦力になるのです。リーダー・管理者の皆様に役立つように、簡潔に説明します。会社や組織で働く場合を想定しています。学術的な難しい説明ではありません。そのため、解りやすく説明することができます。(Teams & Zoom 、Webex等でオンライン実施可能です。)
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『先輩とゆとり社員』サッカー戦術編(手作りのアニメ動画)
ゆとり社員に悩んでいる先輩社員の貴方!このアニメ動画を見てリフレッシュしてください。攻撃的サッカーと守備的サッカーはどちらが強いのか?ゆとり世代の若手社員は、ちょっとズレてるのか?(音声はありません、無音です)
また、労働大学校様を訪問した際に、興味深い調査報告書を読みましたので解説します。「入職初期のキャリア形成と世代間コミュニケーションに関する調査」独立行政法人労働政策研究・研修機構、2012年3月です。
1.ゆとり世代の強みと弱み
ゆとり世代(ゆとり教育を受けた若手社員)というと、貴方は何を想像されますか?
(1)ゆとり世代の弱み・ネガティブな印象
一般的には、「反つめこみ教育」という強い印象から、「学力低下」や「基本的な知識力や学力が低く、集中力が持たない」というネガティブな特徴が思い浮かびます。また、「個性重視」が過ぎて、あまりにも「自己中心的」に見えたりします。さらに、「僕はボクですから、人と意見や価値観が違ってもいいじゃないですか?」とマイペースで飄々としています。それゆえ、他人とコミュニケーションをとるのが苦手にも見えます。
ゆとり世代の弱み、ネガティブな印象を簡潔に整理すれば、次の様になります。
- 「反つめこみ教育」:「学力低下」「基本的な知識力や学力が低く、集中力が持たない」
- 「個性重視」:「自己中心的」「好きな仕事しかしたくない」「やりたいことだけやればいい」「自分らしさ第一で、会社が合わなければ退職する方が合理的と考えがち」
- 「競争回避」(みんな一位、絶対評価):「競争心が無い」「いつもマイペース」「負けた経験が無い(負けても這い上がる経験)」「忍耐力が無い」「ストレスに弱い」「叱られると辞めてしまう」「実社会の競争志向についていけない」
- 「コミュニケーション能力が無い」:「他人とコミュニケーションをとるのが苦手」「自分と考え方や価値観が違う人(別世代の人など)とのコミュニケーションが苦手、付き合わない」
- 「会社と距離感がある」:「自分が一番大切」「プライベート重視」「熱意が無い」「言われたことしかやらない」
- 「すぐ辞める」:「自分らしさ第一で、会社が合わなければ退職する方が合理的と考えがち」「ストレスに弱く、叱られると辞めてしまう」
(2)良い点・強み
しかし、そういった特徴は、見方を変えると良い点・強みにもなります。例えば、次の通りです。
- 「反つめこみ教育」:考える力を養った。知識偏重のデメリットを減らした。問題解決能力を養った。
- 「個性重視」:創造性の発揮を求められる社会では、個性から価値のあるものが生まれる。「個」の強さは何事においてもスタート地点として重要。
- 「競争回避」(みんな一位、絶対評価):素直(そして優秀)。豊かな人間性。優しさや思いやりといった人間性は、他人の意見を聞く対話能力を高めるため、創造性を発揮させるベース(多様性尊重は、創造性発揮の重要な方法論)。他人と自分を比較し、他人を蹴り落とすような無意味な競争はしない(全体最適化に向く)。
- 「コミュニケーション能力が無い」:受け入れる企業側で対策が必要。
- 「会社と距離感がある」:受け入れる企業側で対策が必要。
- 「すぐ辞める」:受け入れる企業側で対策が必要。
(3)社会貢献意識の二面性
また、若手社員が受けてきたキャリア教育の成果でしょうか?彼らは「人や社会の役に立つ仕事がしたい」という健全なニーズを持っています。
この社会貢献意識にも次のような二面性があります。
- 良い点:非常に健全な働く意識(ニーズ)である。
- 悪い点:経済活動では、利益をあげることとの両立が常に求められ、葛藤が生じる。(特に、入社した直後は「人や社会の役に立つ仕事」のような経験が難しい。一見雑用に見える仕事が多い。)
2.若手社員は戦力になれる!
(1)強みを活かし弱みは支援補足する
こうした、良い点・強みで、ネガティブな事柄の弱みを消せば、(その特徴がうまく組合わさると)、若手社員は頼もしい戦力に成長できるのです。
(2)弱み、ネガティブばかり見ると空回り
しかし、空回りしてしまうと、社会経験の浅い若者が机上のキャリア教育で学んだ「働きがい」や「個性重視」にこだわり過ぎて、次のような強い葛藤が生まれてしまいがちです。
- 会社側:若手は使えない。何を考えているか解らない。やる気があるのか無いのか解らない?
- 若手社員側:会社の人たちは考え方が古すぎる(学校で習った「あるべき職業人生」と違う)、自分らしさを犠牲にするなら辞めた方がまし。
3.若手社員を伸ばし戦力にするにはどうしたらよいか
では、若手社員(ゆとり世代)を伸ばし、戦力にするにはどうしたらよいのでしょうか?本ホームページでも解説しています。下方に記載されている「関連記事リスト」「リーダー・管理者に役立つ参考書籍」などをご参照ください。
- 仕事の楽しさで若手社員を内発的動機づけ!部下のやる気引出す方法最新版
- 若手社員を戦力化し組織活性化!最新理論、具体的ツールと実践的方法
- わかりやすく入門モチベーション!やる気があるのか無いのか解らない
- 若手の働きがい最新動機づけ!人手不足-早期離職・退職本質的対策
- 働きがいやる気を高める本質的動機づけ理論!自利利他メリット&プライド
4.公的調査データに見る「若手社員の特徴」
「入職初期のキャリア形成と世代間コミュニケーションに関する調査」という公的調査データからも、上述の特徴が裏付けられます。
“ 各世代の入社時の資質の印象を比べると、若い世代ほど次のような特徴が見られる。
(1)「自ら考え、行動することができる」割合は低くなる
(2)「失敗したり困難な仕事に直面すると自信を失ってしまう」割合は高くなる
(3)「職場においてコミュニケーションをうまく図れない」割合は高くなる
(4)「自分の取り組みたい仕事へのこだわりが強い」割合は高くなる
(5)「自らのキャリア形成や職業生活設計への関心が高い」割合は高くなる”
資料出所:「入職初期のキャリア形成と世代間コミュニケーションに関する調査」独立行政法人労働政策研究・研修機構、2012年3月。
(1)最近の学卒新入社員の印象
(2)「自ら考え、行動することができる」割合は低くなる
(3)「柔軟な発想、新しい考え方を生み出せる」割合は大差無い
(4)「失敗したり困難な仕事に直面すると自信を失ってしまう」割合は高くなる
(5)「職場においてコミュニケーションをうまく図れない」割合は高くなる
(6)「自分の取り組みたい仕事へのこだわりが強い」割合は高くなる
(7)「自らのキャリア形成や職業生活設計への関心が高い」割合は高くなる
画像出典:「入職初期のキャリア形成と世代間コミュニケーションに関する調査」独立行政法人労働政策研究・研修機構、2012年3月。
着色は加藤による。赤:特徴的な箇所。
(8)公的な意識調査結果からみる「働きがい」の源泉:社会貢献マインド
厚生労働省「若者の意識に関する調査」2013年(PDF)によれば「社会に役立つことをしたい」というニーズが高まっています(若者の80%の意見)。うち37%が自分の職業を通して貢献したいと回答しています。
5.リーダー・管理者に役立つ参考書籍
(1)『ちょっとズレてる部下ほど戦力になる!』
『ちょっとズレてる部下ほど戦力になる!』日本経済新聞出版社刊、加藤昌男著。最新刊!(このホームページ上にも紹介記事ページがございます)
若手社員を戦力化し、職場を活性化する最新のノウハウを解りやすく説明しています。若手社員を戦力化しやる気にさせる方法、内発的動機づけ、仕事の楽しさを味わう方法、組織活性化の方法、コミュニケーションを取る方法などこのページでは紹介しきれない沢山のケースや実践例で説明しています。さらに、具体的方法、具体的プログラムなどお役にたつツール(ソリューション)をまとめました。きっと皆様のお役にたつことと思います。わかりやすく平易な文章で丁寧に書いていますので、「とても読みやすい」「読んでいて面白い」と喜ばれています。
若手社員は本当は戦力になります!若手が何を考えているか解らないと悩むリーダー・管理者の皆様の為に書きおろしました。
『労政時報』の労務行政研究所様が、拙著のレビューを書いてくださりました(人事・労務の専門情報誌『労政時報』の労務行政研究所が運営するjin-jour(ジンジュール)様からのレビューです)。誠に有り難うございます。
(2)『どんな男になんねん』 関西学院大アメリカンフットボール部 鳥内流「人の育て方」
自分のスタイルに学生を合わせるか、それとも学生の資質を見極めて戦い方を考えるか。指導者のスタイルいうもんは千差万別やけど、おおまかに分けると、毎年、コーチのスタイルに学生を引っ張っていくのと、それぞれの学年の素質や特性を見ながら、毎年、戦い方を変えていく方法とがある。俺は後者やな。どっちが得かというと、学生の特性を活かしていった方がナチュラルで、地力を発揮しやすいと思うねん。
何を考えてるかわからないものもいれば仕事にやりがい感じて前に進むものもいます。ゆとり世代も人によって違います。管理者の指導に加え横のコミュニケーションをとらせきづかせ切磋琢磨させるのも良いかも。
ネットですぐ答えがわかる。途中を調べない。コミュニケーションはメールSNS。今の社員の特質は時代背景から生まれてきたものでそれをなげいても仕方ない。この本を読んで彼らの心に火をつけたい。気持ちは通じます。