1. 「超・成果主義」は、業績向上と人材育成を両立できる「会社を成長・発展させる人事戦略」(成果を創り出す良い成果主義)です。
  2. 普通の成果主義は短期業績に偏り、人材育成チームワークイノベーションが疎かになり、中長期的業績が停滞します(成果を査定するだけで、業績が良くならないなら、それは悪い成果主義です)。
  3. 飴とムチの動機付け思想を止めて、TQM顧客満足を重視し、経営計画の各プロセスをカイゼンする)の管理思想に移行し、心理学・知識創造理論の最新成果などを取り入れ、創意工夫すれば本当に良い成果主義会社を良くする人事)になります。

(下のチャート図はクリックすると読みやすく拡大できます)
信頼関係を基盤としたチームワークが高業績達成上昇循環

1. ざっくり言うと、「超・成果主義」とは?

 拙著「超・成果主義」ですが、野中郁次郎先生の知識創造理論に触発されて書いたものです。悪しき成果主義では知識創造活動(イノベーションや創造性の発揮)が大幅にスポイルされ、結局は会社の発展につながらないことをうったえたものです。

 しかし、イノベーションや創造性にこだわらない場合でも、チームワークが損なわれ人材育成が出来なくなるなど、人的パフォーマンスが低下する弊害が大きかったのです。予想以上に皆さんが成果主義に苦しんだのです。その結果、様々な業界において失われた20年が続いたのです。

 このような皆様のニーズにそって「超・成果主義」を簡単にご紹介します。

(1)「超・成果主義」とは何なのか?

 「超・成果主義」は、業績向上と人材育成を両立できる「会社を成長・発展させる人事戦略」(良い成果主義)です。

(2)普通の成果主義の何が悪いのか?

 普通の成果主義は短期業績に偏り、それ以外の大切なこと(①人材育成②チームワーク③イノベーション)が疎かになり、中長期的業績が停滞します(悪い成果主義)。

(3)では、どうすべきなのか?(「超・成果主義」のポイントは?)

 飴とムチの動機付け思想古い管理思想、悪しき成果主義)を止めて、TQM(顧客満足を重視し、経営計画の各プロセスをカイゼンする)の管理思想に移行し、関連諸科学の最新成果(心理学、知識創造理論など)を取り入れ、創意工夫を凝らす必要があります。

2. どうして普通の成果主義を入れると中長期的業績が悪化するのか?

 普通の成果主義にすると、厳しく査定される短期業績に意識・努力が偏り、その短期業績以外の①人材育成が疎かになります。

 そして、社内競争を煽るので同僚が競争相手になり②チームワークが弱まり、組織力が低下します。

 イノベーションや知識の創造は、「職場の信頼関係を土台とした知的チームワークが生み出す」ものですから、その②チームワークが弱まると③イノベーション・創造性が無くなり、顧客の創造・手間がかかる改善行動も停滞して、中長期的業績が悪化します(知識創造理論より)。

 その結果、「業績のあがらない成果主義」という皮肉な状況になります(成果を基準として人事制度を作ったが、企業業績は上がらないのです)。

 

3. では、どうすべきなのか?「超・成果主義」のポイントは?

 拙著「超・成果主義」ですが、野中郁次郎先生の知識創造理論に触発されて書いたものです。悪しき成果主義では知識創造活動(イノベーション創造性の発揮)が大幅にスポイルされ、結局は会社の発展につながらないことをうったえたものです。

 しかし、イノベーションや創造性にこだわらない場合でも、チームワークが損なわれ人材育成が出来なくなるなど、人的パフォーマンスが低下する弊害が大きかったのです。予想以上に皆さんが成果主義に苦しんだのです。その結果、様々な業界において失われた20年が続いたのです。

 このような皆様のニーズにそって「超・成果主義」のポイントを簡単にご紹介します。

(1)人事管理の目的は「会社の成長・発展(中長期的業績の向上)」

 人事管理の目的を「会社の成長・発展(中長期的業績の向上)」と考え、部分最適化や他社事例の模倣はしない。(→手段の目的化を避け、より柔軟に考えられ、全体最適化につながる)

(2)飴とムチの動機付け思想(古い管理思想)を止める

 成果主義が上手く行かないのは、「悪い物ができたら弾き出すことで、商品の品質を一定に保とう」とする古いマネジメントの考え方(コントロール型の古い管理概念)だからです。(→成績の悪い社員は査定して低い処遇のムチをあたえれば、次回ムチを嫌がって頑張るだろう「飴とムチの動機付け思想」:これが悪しき成果主義)

(3)TQMの管理思想・関連諸科学の成果を取り入れ創意工夫を凝らす

 より良い成果を生み出そうと考えるなら、「より良い品質を作り込むため、製造プロセスの各段階をきちんと計画し、それぞれの段階が適切に実行されるようにPDCAサイクルを回す。必要ならば各プロセスをより良く改善する。」というTQM型のマネジメントの考え方(顧客満足を重視し、経営計画をトヨタのカイゼン・マネジメントの考え方で行なう)を、人事管理に導入すべきです。(→どう人事考課制度を運用するか等ではなく、どうやって人的パフォーマンス・生産性を高めるか考えるのが人事マネジメント)

方法論の違い

 つまり、「超・成果主義」を一言で言えば、人事管理の方法論を変えましょう(パラダイム・シフト)という提案です。方法論は目に見えません。ですから、解りやすく「トヨタのカイゼン」の考え方へ変えましょうと表現しました。今の日本の産業界で、元気な会社はどんなマネジメントの方法論を採用していますか?限定された競争環境の内需型業界ではなく、オープンなグローバル市場で諸外国と戦って勝っている会社はどこでしょうか?そう考えると、皆様も納得されるのではないかと思います。

 それ以外の様々な創意工夫やノウハウ、テクニックは皆様の会社の必要に応じて柔軟に取り入れればよいのです。
 場合によっては、個人業績に集中すべき業種や経営状況(赤字など)もあり得ます。経営危機にあれば、再建期の日産のように苛烈なコミットメント経営が必要な場合もあるでしょう(ただし苛烈なコミットメント経営は副作用が強烈で推奨できません。現在は、日産でも苛烈なコミットメント経営は行なわれていません)。