若手社員はなぜ辞めてしまうでしょうか?早期離職防止に役立つ離職理由分析と防止対策の最新手法・具体的ツールを紹介します。公的統計の分析から、課題抽出、改善の方向性、具体的対策、直ぐに使えるツール・実践的方法まで体系的に網羅しました。あるべき論でなく誰にでも実践できる具体的方法です。一言でいえば、早期離職防止には若者に適した方法で「若者のキャリア形成を支援」しましょう!ということです。長期育成方針(キャリア形成支援)は、早期離職を防ぐことが先行研究により明らかになっています。

 若手社員に次々と辞められると本当にショックです。「3年で3割が辞めてしまう」そうした早期離職は会社にとっても若者にとっても(社会にとっても)不利益であると言う状況から、就職して3年以内に辞めてしまう若手社員に焦点を絞り解説します。実は、ゆとり教育世代自身も苦しんでいます。貴方の家族(例えば、親戚の甥っ子さんなどがゆとり世代では?)が同じように苦しんでいるかもしれません。どうか、自分と違う価値観を持つ若者を尊重し、受け入れ、支援してください。

  • 若者のキャリア形成を支援しましょう!若者が仕事に慣れ、上手く行くように支援しましょう
  • 若者を尊重し、一方的に押し付けない双方向型コミュニケーション、支援型指導育成方法を心掛けましょう!上から目線ではダメ!価値観の違いを乗り越えるには対話が効果的
  • 若者を支援する為のツール「3つの言葉」を使って、お客様へ貢献する好循環サイクルを回しましょう!(お客様への貢献は①若者の仕事の嬉しさの源泉、②会社の収益の源泉なので、そのスパイラルアップを目指しましょう)(拙著『ちょっとズレてる部下ほど戦力になる!』のツールが役立ちます)

 

  • 若者のキャリア形成を支援しましょう!
    若者(ゆとり教育世代の若手社員)は、個性重視の教育を受けているため、「自分らしさを活かせるキャリア形成」を望んでいます。それは、「やりたい仕事」をして成長したい!という前向きのニーズです。ですから、若者の仕事が上手くいくように支援し(キャリア形成を支援し)、「仕事を通して自分らしく成長したい」というニーズをアシストすることが離職防止に一番効果的です。
  • 若者を尊重し、一方的に押し付けない双方向型コミュニケーション、支援型指導育成方法を心掛けましょう!
    同若者と他の世代は価値観が大きく違うため、コミュニケーションが非常に難しい状況になっています。そして、我々日本人は、「価値観が違う相手とのコミュニケーションの難しさ」を理解できていないため、自分たちが経験したように(指導されたように)指導すると、良かれと思って行動しても逆効果になりやすく、早期離職につながりがちです。

最新刊発売中!『ちょっとズレてる部下ほど戦力になる!』日本経済新聞出版社刊。若手社員の後輩・部下がいる方へ忙しい貴方の為に①手軽に実践できるノウハウを集め②読みやすく工夫した③若手育成・職場活性化の本です。目次だけでも読んでみてください。目次詳細(日本経済新聞出版社のサイトへリンクします)
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Contents

早期離職防止の秘訣を三行で言えば!

 離職率は、会社全体の勤労意欲を知ることができる客観的な指標です。(若者が辞めるのは会社全体の協働が上手く行かない状況を示しています。)その意味で、早期離職防止は総合的なモチベーション施策が必要です。しかし、そう言ってしまうと何もかも必要になります。そこで、ポイントを絞って簡潔に三行で解説します。早期離職防止の秘訣は次の通りです。

管理者・職場リーダーの皆様へ(離職防止のポイント)

  • 今の若者は我々と考え方・価値観が大きく違います。昔風に指導すると、善意のアドバイスでも逆効果になる事があります。(特に、「仕事への取り組み方」などアドバイスする場合、「上から目線で押し付ける」印象を与えがちです。)
  • 若者と、働く仲間になった立ち位置で接すると上手く行きます。(上から目線で無い、仲間目線での双方向コミュニケーション、対話などが良いです。)
  • 若者が仕事や会社で成し遂げたい事(ニーズ)を実現できるように、仲間目線で「支援」しましょう。(仕事を教える場合も、仲間目線で「支援」するスタンスが効果的です。)『ちょっとズレてる部下ほど戦力になる!』のツール、内容が役立ちます。

人事総務部門の皆様へ(離職防止のポイント)

  • 今の若者は我々と考え方・価値観が大きく違います。海外へ行った社員が苦労するのと同じ困難があります。グローバルな多様性尊重の接し方が重要です。「仕事は、こう考えるべき。ああしろ、こうしろ」などと教えると、「私の考え方と違う!(洗脳するつもりですか?)」と逆効果になりがちです。
  • 若者と、働く仲間になった立ち位置で接すると上手く行きます。経営管理は上意下達(言われた事をやる)が原則でしたが、それだけでは上手く行きません。(上から目線で無い、仲間目線での双方向コミュニケーション、対話などを取り入れましょう。)
  • 若者が早期離職してしまう理由は、①賃金や長時間労働など条件面と②やりたい仕事(めざすキャリア)でないというキャリア形成面の2つです。①労働条件を改善する場合は経営コストが増加します。一方、②キャリア形成面では、「若者がやりたい仕事」ではなく、「会社がやって欲しい仕事(適性のある仕事)」を担当してもらう事が多く、困難です。①も②も難しいからこそ「若者が3年で3割辞める」状況が続いています。しかし、視点を変え創意工夫することで早期離職を防ぐことが可能です。特に②キャリア形成面の改善について『ちょっとズレてる部下ほど戦力になる!』のツール、内容が役立ちます。

まとめ

 この記事を書いてきて、沢山の統計データの分析により、若者の早期離職防止について考えてきました。そうした、客観性のある情報は非常に重要です。しかし、それだけではなく専門家が実務経験や暗黙知を基礎に「解りやすく簡潔に、ズバリとコメント」するのも皆様のお役に立つと考えました。(その意味で、この記事全体のまとめ的な意味もあります。)

 私見ではありますが、この記事に記載した様々な客観的データの分析を経ての意見です。どうぞ、貴方の会社や組織の現状と比べながらご参考ください。

(1)なぜ若者は3年で3割辞めるのか?

  • 最近、意識の高い優秀な若者が早期離職するのが目立つ。
  • 働く前と後のギャップが拡大している。
  • キャリア教育により理想の仕事や職業人生(夢)を求める気持ちが高まった。
  • 理想の仕事(夢のキャリア)と現実の会社生活のギャップが非常に大きい。
  • 大きなギャップは大きなショックになる。
  • ショックに耐えられないとストレスがたまり早期離職につながる。
  • ゆとり教育の弊害で、ストレスに弱く忍耐力が無い。早期離職につながるリスクが増大する。

 

  • 若者を受け入れる我々の側の無理解・スキルレス。
    (若者が仕事に抱く大きな期待と、それゆえ受けるショックに我々は無理解ではないだろうか?)

 

  • ゆとり教育の悪い点で「我慢できない(自分を犠牲にしてまで我慢すべきでない)、社会に出てまで自分を重視し過ぎる思考」から、短絡的に行動し早期離職しがち。
  • 「やりたい仕事」をして、自分らしく成長するキャリア教育の理想像が、現実と乖離している。
  • 「やりたい仕事」が出来ない場合、どうすべきなのか?解らない(教わっていない)。
  • 会社に入って数年は、職業選択で悩む時期。悩んで当然だが、悩み方が悪いと早期離職につながる。もちろん、上手な悩み方(問題解決)のスキルは成長途中なので、つまらない判断(早期離職しないほうが良い場合が多い)をしてしまう。

(2)ゆとり教育(キャリア教育や学校など若者を育成してきた環境)の功罪

A.良い点

  • 考える力を養う教育がゆとり教育のねらい(全人的な「生きる力」。社会の変化に対応できる主体性、問題解決能力、豊かな人間性などを養う)。
  • ゆとりあるカリキュラムは「考える力」を養うために暗記型教育を少なくした(ゆとり、カリキュラム削減は目的ではない)。
  • 個性重視教育は、不登校対策の意味もある(みんなちがって、みんないい。人それぞれだから、無理しなくて良い)。

B.悪い点

  • 少子化により教育産業の競争が激化し学生・生徒がお客様に祭り上げられた(教育の商業化の進展による、若者の自己万能感の醸成)。
  • 主体性が無くなり、与えられる学習を当たり前に考えだした(ゆとり教育の思想とは違う)。
  • 基礎力(暗記した知識を含む)が無い場合、考える力・問題解決能力は効果を発揮できるのか?無理ではないか?
  • 自分らしさ重視(自己実現志向)のキャリア形成プランは、社会に出た場合に会社の意図と衝突する。その際どう行動すべきか指針が無い(自分らしさ重視→会社二の次→早期離職を選びがち)。
  • 自分の頭で考える、しかし個人の力には限界がある。その時どうすべきか?(他人と協力し合う、他人の経験から学ぶスキルは?)
  • 自分らしさ重視、個性重視のため、自分と違う価値観・考え方を持つ人々とのコミュニケーションを避ける(会社の上司・先輩とコミュニケーション出来ない)
  • インターネット情報は、検索により「本当に役立つ情報ではなく、自分の欲しい答えを探す」側面がある。自分中心の情報収集になり、良い結果につながらない。それが考える習慣となってしまう。
  • 「みんなちがって、みんないい」は詩人の上等な意見(ポエム)。上等な意見だが、経済的合理性を追求する場面では、競い合う・頑張る事も求められる。
  • 「競争回避」(みんな一位、絶対評価):「競争心が無い」「いつもマイペース」「負けた経験が無い(負けても這い上がる経験)」「忍耐力が無い」「ストレスに弱い」「叱られると辞めてしまう」「実社会の競争志向についていけない」。

(3)若者の早期離職を防止するにはどうすればいいのか?

  • 最近、意識の高い優秀な若者が早期離職するのが目立つのは、受け入れる側の無理解が要因(例えば、コピーをとる作業を高学歴な専門職志望者に延々とやらせたり。多分、「今時の若者が会社に入ったからガツンとやって教育するつもり」なのでしょう。昔からそういうタイプの人は一定の少数いましたが、そろそろ改善しましょう。)
  • 若者を受け入れる側が、若者の特徴(強み弱み)をきちんと把握し、対処する(支援する)ことが重要。
  • グローバル人材が海外に進出して苦労しているのと同じ悩み。フロンティア型グローバル人材は、自分と価値観の違う外国の人々とコミュニケーションが難しく悩んでいる。これは、スキルだけでは済まない問題もある。
  • 「みんなちがって、みんないい」は、「I am OK, You are OK.」の事。
  • 自分と違う他人を受け入れ、上手にコミュニケーションし、成果を生み出す「スキル」と背景にある「健全な精神」が必要。
  • 要するに、早期離職をしがちな(成長途中の)若者を、受け入れる我々の側もまた、社会の変化に対応して「今まさに成長の途中である、成長しなければならない」ということ。
  • 豊かな社会になり、西洋的な個人主義が強まる傾向は避けられない。我々自身が成長し、変わる必要がある。(拙著『ちょっとズレてる部下ほど戦力になる!』で提唱する「3つの言葉」は、それを言った先輩・上司をも成長させるツール)
  • 「みんなちがって、みんないい」と企業の経済活動は、本来矛盾しない。「和して同ぜず」で優れた成果を創り出すことが、企業の中長期的業績を高める。そのためにどう改善すべきかが大切。

1.若者(ゆとり教育世代の若手社員)の特徴

 「入職初期のキャリア形成と世代間コミュニケーションに関する調査」2012年、独立行政法人労働政策研究・研修機構のデータを用いて、若者(ゆとり教育世代)の特徴を簡単に説明します。(この調査は、2011年1月調査開始の為、対象者はゆとり教育世代と考えられます。)

労働政策研究・研修機構(JILPT)は、労働に関する総合的な調査研究や情報・資料の収集・整理を行いその成果を広く提供するとともに、成果等を活用して労働関係事務担当職員等に研修を行う厚生労働省所管の独立行政法人です。)

(1)若者の印象

 「最近の学卒新入社員の印象」設問の結果より次のような印象が明らかになります。(複数回答) (単位:%)

  • 自分のやりたい仕事をしたいと考える社員が増えている
  • ITを使った情報収集能力の高い社員が増えている
  • 職場でうまくコミュニケーションが図れない社員が増えている
  • チャレンジ精神のある社員が少なくなっている
  • 自分で問題を解決しようとする意欲のある社員が少なくなっている

(複数回答) (単位:%)

資料出所:「入職初期のキャリア形成と世代間コミュニケーションに関する調査」2012年、独立行政法人労働政策研究・研修機構。

表の見方
ピンク色セル:30%以上、緑色セル:25%以上30%未満、黄色セル:25%以上30%未満、無色セル:20%未満

(複数回答) (単位:%)

(2)若者の問題

 「入職初期のキャリア形成における問題」設問の結果より次のような問題が明らかになります。(複数回答) (単位:%)

  • 職場での意思疎通がうまくいっていないケースが増えている
  • 社会人としての基本的な常識やマナーが身についていない
  • 指示されたことはできるが、自ら考え行動することができない
  • 新しいことにチャレンジする意欲が低い

(注:「新入社員がすぐに辞めてしまうケースが増えている」に関しては、「増えているかどうか」を問うているため、3年で3割が辞めてしまう状況とは矛盾していません。)

(複数回答) (単位:%)

(複数回答) (単位:%)

2.若者(ゆとり教育世代の若手社員)の離職理由分析(総論):公的統計データ分析

 若年者の離職状況と離職後のキャリア形成II(若年者の能力開発と職場への定着に関する調査)2018年(平成30年)、労働政策研究・研修機構の統計データを分析しました。

(Webモニターアンケート調査「若年者の能力開発と職場への定着に関する調査」。私見ですが、Webモニターアンケート調査の場合は、本音の出やすいアンケート形式だと考えます。また、こうした調査に参加する若者は積極性のある方ではないかと予想します。)

注:女性の場合は家庭の事情(結婚や出産など)による離職が多いという特有の事情があるため、ここでは男性のデータを分析しています。特に、詳細な分析の場合はその影響が大きいです。例えば、女性のデータの場合は、勤続年数別でデータに特徴があるのか、その勤続年数別と家庭の事情(結婚や出産など)の時期が重なったためであるのか判別が困難です。他意はありません。

(1)勤続年数別分析

 勤続年数別分析からみる離職理由は次の通りです(男性)。これらの複数の離職理由が組み合わさって、離職につながります。(つまり、複数の離職理由があります。)

  • 労働条件の不満は、全層に共通(ここに不満があると常に離職のリスクあり)。
  • 賃金の不満は、1年以内層には少ない。3年超える層から顕著になる。
  • キャリアアップ志向は、3年超える層から顕著になる。
  • 人間関係の悪さは、3年以内層までに多い。
  • やりたい仕事ではないのは、3年以内層までに多い。
  • 自信喪失型は、1年以内層に多い。

男性の「初めての正社員勤務先」を離職した理由:勤続期間別(複数回答)(単位:%)

資料出所:「若年者の離職状況と離職後のキャリア形成II」2018年(平成30年)、労働政策研究・研修機構。

表の見方
ピンク色セル:30%以上、緑色セル:25%以上30%未満、黄色セル:25%以上30%未満、無色セル:20%未満

  • 青文字:衛生要因(仕事環境の不満につながる要因。改善されれば不満は解消されやる気もでるが、効果は長続きしない。)
  • 赤文字:動機づけ要因(仕事の満足につながる要因。改善されればやる気が出て、その動機づけ効果は長続きする。より高い業績へと人々を動機づける要因。)
  • 緑文字:その他(会社の将来性:労働諸条件と言う意味からは衛生要因に近い、長期のキャリア形成が期待できないと言う意味からは動機づけ要因に近い。良い条件の仕事見つかる:好機に乗じて転職した、転職の理由としては他にある。)

 次の理由列挙部分は、赤文字と下線は30%以上、下線は25%以上、文字のみは20%以上。(複数回答)

A.勤続1年以内の若手社員

  • 労働時間・休日・休暇の条件がよくなかったため
  • 賃金の条件がよくなかったため
  • 肉体的・精神的に健康を損ねたため
  • 人間関係がよくなかったため
  • 自分がやりたい仕事とは異なる内容だったため
  • 仕事が上手くできず自信を失ったため
  • ノルマや責任が重すぎたため(職種による)

B.1年超3年以内の若手社員

  • 労働時間・休日・休暇の条件がよくなかったため
  • 賃金の条件がよくなかったため
  • キャリアアップするため
  • 肉体的・精神的に健康を損ねたため
  • 人間関係がよくなかったため
  • 自分がやりたい仕事とは異なる内容だったため
  • 仕事が上手くできず自信を失ったため
  • ノルマや責任が重すぎたため(職種による)

C.3年超5年以内の若手社員

  • 労働時間・休日・休暇の条件がよくなかったため
  • 賃金の条件がよくなかったため
  • キャリアアップするため
  • 肉体的・精神的に健康を損ねたため
  • 人間関係がよくなかったため
  • 自分がやりたい仕事とは異なる内容だったため
  • 会社に将来性がないため
  • 希望する条件により合った仕事が他に見つかったため
  • ノルマや責任が重すぎたため(職種による)

(2)勤続年数別分析のグラフ

 男性の「初めての正社員勤務先」を離職した理由:勤続期間別(複数回答)(単位:%)

資料出所:「若年者の離職状況と離職後のキャリア形成II」2018年(平成30年)、労働政策研究・研修機構。

(3)自己都合により離職した一番の理由

 厚生労働省転職者実態調査 2015年より重要部分抜粋
複数回答であるが、そのうち一番の理由 単位:%

資料出所:「転職者実態調査」2015年、厚生労働省。

A.20歳から29歳の若手社員層(単純平均)

  • 労働条件(賃金以外)がよくなかったから
  • 人間関係がうまくいかなかったからよくなかったため
  • 満足のいく仕事内容でなかったから
  • 賃金が低かったから

(4)離職理由のパターンを解りやすく類型化してみる

 男性の「初めての正社員勤務先」を離職した理由:勤続期間別(複数回答)(単位:%)のデータを加工して、離職理由のパターンを解りやすく類型化してみました。(解りやすくするためのネーミングです。)

  • 不満型離職(労働時間・休日など賃金以外の労働条件に不満、衛生要因):全体層
  • 自信喪失型離職(動機づけ要因):入社1年以内層
  • やりたい仕事じゃない型離職(動機づけ要因):入社3年以内層(入社1年以内層含む)
  • 人間関係不良型離職(衛生要因):入社3年以内層(入社1年以内層含む)
  • キャリアアップ型離職(動機づけ要因):勤続3年以上層
  • 不満蓄積型離職(賃金、衛生要因):勤続3年以上層

男性の「初めての正社員勤務先」を離職した理由:勤続期間別(複数回答)(単位:%)

資料出所:「若年者の離職状況と離職後のキャリア形成II」2018年(平成30年)、労働政策研究・研修機構。

表の見方
ピンク色セル:30%以上、緑色セル:25%以上30%未満、黄色セル:25%以上30%未満、無色セル:20%未満

  • 青文字:衛生要因
  • 赤文字:動機づけ要因
  • 緑文字:その他(会社の将来性:労働諸条件と言う意味からは衛生要因に近い、長期のキャリア形成が期待できないと言う意味からは動機づけ要因に近い。良い条件の仕事見つかる:好機に乗じて転職した、転職の理由としては他にある。)

3.離職理由の分析(仕事内容への志向編)

 現代の若者は、仕事選びに際して、「やりたい仕事」に対するこだわりが強いです。これは、次のような調査結果からも明らかです。

(1)若者の意識に関する調査 (平成30年度):公的統計データ分析

 「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査 (平成30年度)」、令和元年6月、内閣府の「職業選択の重視点」のデータを分析しました。

 アメリカやドイツと比較しても、日本の若者の「仕事内容」に対するこだわりは高いです。(日本は、ドイツより18.9ポイント、ドイツを100としてそこから43%高い)

「職業選択の重視点」若者の意識に関する調査 (平成30年度)より
(複数回答可、国別比較)(単位:%)

(複数回答可、国別比較)(単位:%)

資料出所:「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査 (平成30年度)」、令和元年6月、内閣府。

表の見方
ピンク色セル:60%以上、緑色セル:50%以上60%未満、黄色セル:30%以上50%未満、無色セル:30%未満

  • 青文字:衛生要因
  • 赤文字:動機づけ要因
  • 緑文字:その他(会社の将来性:労働諸条件と言う意味からは衛生要因に近い、長期のキャリア形成が期待できないと言う意味からは動機づけ要因に近い。良い条件の仕事見つかる:好機に乗じて転職した、転職の理由としては他にある。)

(2)退職を考え始めたきっかけ調査:詳細分析

 エン転職様のユーザーに対する調査結果を分析しました。公的統計データではないですが、それを補完するために役立ちます。有効回答数:8,668名と多数のデータがあります。若者の仕事内容志向がはっきりわかる調査結果です。

(注:転職サイトに登録しているユーザーが対象の調査です。転職したいと考えている若者や転職の可能性がある若者が回答していると考えて良いでしょう。)

  この調査により見えてくる、仕事内容に関して特徴的な点は次の通りです。(賃金や労働条件などは、他の調査と同様ですので、コメントは省略します。)

  • やりがい・達成感を感じない:全年齢層で高い。
  • やりたい仕事ではなかった:25歳以下層が他の年齢層より突出している(全体に対して9ポイント多い、5割多い)。

「退職を考え始めたきっかけを教えてください。」年齢層別一覧表
(複数回答可、年代別)(単位:%)

資料出所:「退職のきっかけ」調査、2018年、『エン転職』。

表の見方
ピンク色セル:30%以上、緑色セル:25%以上30%未満、黄色セル:25%以上30%未満、無色セル:20%未満

  • 青文字:衛生要因
  • 赤文字:動機づけ要因
  • 緑文字:その他(会社や業界の将来性:労働諸条件と言う意味からは衛生要因に近い、長期のキャリア形成が期待できないと言う意味からは動機づけ要因に近い。)

「退職を考え始めたきっかけを教えてください。」グラフ
(複数回答可、年代別)(単位:%)

資料出所:「退職のきっかけ」調査、2018年、『エン転職』。

4.離職理由分析(世代別編):公的統計データ分析

 「人間関係がうまくいかなかったから」という離職理由が大幅に増大しています。特に、男性で7.6ポイント、56%も増加している。これは、世代間の価値観(会社や仕事に対する考え方など)が大きく違うためと考えられます。

 世代間の価値観の違いは、いつの時代にも語られてきました。しかし、それが人間関係のトラブルになるほどの大きな違いになっていると考えられます。(ゆとり教育世代前から、若者の早期離職が問題になっていましたので、ここで急に先輩が意地悪になる理由はありません。)

(また、ゆとり教育世代は、価値観の違う世代とのコミュニケーションも苦手とされています。したがって、ゆとり教育世代の成熟していないコミュニケーションが人間関係にトラブルにつながっている可能性もあります)

(1)ゆとり教育世代とそれ以前の世代の比較から

 厚生労働省の「転職者実態調査」の2回に渡る調査間の比較をしてみました。解りやすくいえば、ゆとり教育世代とそれ以前の世代の比較です。(重要部分を抜粋)

  • 平成18年(2006年)調査:ゆとり教育実施前の世代(就職市場は厳しい)
  • 平成27年(2015年)調査:ゆとり教育世代(就職市場は好転、求職者側に有利)

離職した具体的理由(自己都合での転職者)
(3つまでの複数回答)(単位:%)

資料出所:「厚生労働省転職者実態調査」、平成18年(2006年)、平成27年(2015年)。

(2)「人間関係がうまくいかなかったから」が増えている

 「人間関係がうまくいかなかったから」が増えています。男性で7.6ポイント(56%増加)も急増しています。明らかに、若者(ゆとり教育世代)は「価値観・考え方の違い」から苦しんでいます。仕事や会社に対する価値観の違いは大きく、世代間の文化的ギャップと言える程でしょう。

(3)「暴言、暴力、いじめ・嫌がらせ」につながる事もある

 「若年者の離職状況と離職後のキャリア形成Ⅱ」調査結果に衝撃的なデータがあります。「暴言、暴力、いじめ・嫌がらせ」を受けたことがある離職経験のある男性は、24%であり、離職経験の無い場合より10ポイント、42%も高いのです。

 人間関係がうまくいかない状況が、「暴言、暴力、いじめ・嫌がらせ」にまで達すると明らかに違法なハラスメントになります。これは、そうした絶対に避けるべき違法なハラスメントが起こってしまう程、「世代間で価値観・考え方が大きく違っている」と考えられます。

 したがって、今までの様に価値観の違いを軽く見て、普通に若者に接していたのでは、問題が起こりがちです。

画像の出典:若年者の離職状況と離職後のキャリア形成Ⅱより(加藤が若干メモを加筆)

5.改善すべき離職理由と改善の方向性(離職防止へのヒント)

(1)改善の方向性「若者のキャリア形成を支援する」

 まず、この記事で取り上げるのは次の3つの離職理由です。

  • 人間関係がよくなかったため
  • 自分がやりたい仕事とは異なる内容だったため
  • 仕事が上手くできず自信を失ったため

 そして、改善の方向性を一言でいえば、「若者のキャリア形成を支援する」という方向性です。若手が望んでいる「仕事を通して自分らしく成長したい」というニーズが実現できるように支援してあげるのです。

(2)離職理由分析のまとめ・ポイント整理

 就職して3年以内に辞めてしまう若手社員(ゆとり教育世代の若者)に焦点を絞り解説します。

  • 若者は、「労働条件(労働時間、休日など賃金以外)」が悪いと、離職しやすくなる(常に「こんなに残業の多い会社なら、辞めようか」「休日が少ないから、辞めたいな」等という思いが続くと思われる。労働条件が悪いだけでは離職に至らないが、多数の若者が気にしている点である。)特に、勤続1年以内に辞めてしまう若者にその理由をあげるケースが多い。
  • 「賃金の条件がよくなかったため」を離職理由に上げる若者も多い。(後述するが、賃金への不満は、転職しても改善され難いようである。)
  • 若者は、「仕事内容」を重視している。「やりたい仕事」を求めるニーズが強い。(「自分がやりたい仕事とは異なる内容だったため」という理由で、離職するケースが多い。)また、仕事の「やりがい・達成感」を感じられないと、離職しやすくなる。
  • つまり、若者が期待する仕事内容は、①自分のやりたい仕事(興味関心)、②やりがい・達成感を感じられる仕事と考えられる。
  • 若者は、「人間関係」に悩んで辞めるケースが多い。(「人間関係がよくなかったため」という理由で、離職するケースが多い。)ゆとり教育世代の前の世代より明らかに人間関係に悩むケースが増えている。
  • 若者は、自分と違う価値観を持つ人たち(別世代)とコミュニケーションを取るのが苦手。これが人間関係の悪化につながっている可能性がある。
  • 「仕事が上手くできず自信を失ったため」離職するケースは、勤続1年以内の若者が多い。
  • 営業職の場合は、「ノルマや責任が重すぎる」を離職理由にあげる若者が多い。
  • 「肉体的・精神的に健康を損ねたため」という離職理由には、その原因となる別の理由があると考えられる。

(3)長期育成方針(キャリア形成支援)は早期離職を防ぐ

 長期育成方針(長期的な教育訓練等で人材を育成する方針。短期的に研修をやって終わりではない。)は、早期離職を防ぐことが先行研究により明らかになっています。(本記事で提案する「キャリア形成支援」を行う事は、長期育成方針と同じです。)

資料出所:『「個人化」される若者のキャリア』2017年、労働政策研究・研修機構 (著)。

この書籍において、厚生労働省の「平成25年若年者雇用実態調査」の個別データを二次分析した研究成果から次のような事実が明らかになっています。

転職・独立型の大学・院卒男性が「長期育成方針」をとる事業所で働く場合、短期促成・放任型の事業所で働く場合よりも早期転職希望率が低くなる。この分析結果は、長期育成の実施が転職・独立型の価値観をもつ高学歴男性に、転職を思いとどまらせたり、転職実行時期を遅らせしめたりする可能性を示唆するものといえよう。

 離職理由分析から抽出した「改善すべき離職理由」(課題)と改善の方向性(離職防止へのヒント)は次の通りです。

  • 「人間関係がよくなかったため」を離職理由にあげる若者が多い。したがって、現代の若者(ゆとり教育世代の若手社員)は、従来の世代と価値観・考え方が大きく異なるので、十分な配慮が必要。特に、若者サイドも価値観の違う世代とのコミュニケーションが苦手である。←価値観の違う人達とのコミュニケーション手法を採用する(多様性尊重、相手を尊重したコミュニケーション等海外進出時のグローバル人材のやり方が参考になる)若者の価値観を尊重しつつ、成長してもらえるような育成手法。今までの上から目線で一方的に教えるスタイルは不適切。
  • 「やりたい仕事」を探して離職する若者が多い。その傾向にどう対応するか?←若者の「自分らしさ」を活かせるキャリア形成を支援する。「やりたい仕事」を全員に割り振る事は現実的に困難なので、新しいキャリア形成理論などを参考に工夫をする。
  • 「仕事が上手くできず自信を失ったため」離職する若者が多い。その傾向にどう対応するか?←若者が仕事を上手くできるように支援する。

(4)課題としなかった離職理由について

  • 「労働条件や賃金」に関しては、合理的に分析して会社側が人事政策として改善していく必要があります。もちろん、無制限に賃金を上げることは収益性を低下させるため慎重に検討する必要があります。さらに、労働条件や賃金は不満予防の為の衛生要因です。つまり、不満解消にはつながっても長続きするモチベーションは難しいのです。労働条件や賃金に関しては、企業サイドで出来る範囲を見極める事が中心になります。したがって、労働条件や賃金に関してはこの記事のテーマではありません。
  • 「肉体的・精神的に健康を損ねたため」を離職理由にあげる若者が多いです。しかし、これは他の要因の影響でそうなってしまったと考えられます。ゆえに、他の要因を改善すれば、この点も自ずから改善されると考えられるため、この記事のテーマではありません。

(5)離職後(転職後)の満足度と課題形成・改善の方向性

 「若年者の離職状況と離職後のキャリア形成Ⅱ」(第2回若年者の能力開発と職場への定着に関する調査)に転職の前後での満足度データがあるので紹介します。

図表:「現在の勤務先」と「初めての正社員勤務先」での職業生活の諸側面に対する満足感

(満足=5、やや満足=4、どちらでもない=3、やや不満=2、不満=1とした時の平均値)

 おおむね満足度は改善されています。次の点については、課題形成・改善の方向性立案に役立てました。

  • 賃金に関しては、満足度の改善はほとんど無い。(賃金は、社会的な水準がある程度決まっていると考えられる。)
  • 教育訓練・能力開発のあり方の満足度の改善幅も少ない。(改善の余地がある。

コメント
労働条件は大きく改善されました。(ただし、社会全体として働き方改革を行っているため、純粋に転職による効果かどうかは検討の余地があります。転職前の企業も、何ヶ月か後には働き方改革を行っている可能性があるからです。)

6.具体的離職防止対策の概要

 具体的離職防止対策の概要は次の通りです。

(1)「人間関係がよくなかったため」への具体的対策

A.改善の方向性

 価値観の違う人達とのコミュニケーション手法を採用する(多様性尊重、海外進出時のグローバル人材のやり方が参考になる)若者の価値観を尊重しつつ、成長してもらえるような育成手法。

B.具体的対策

 「気づき重視」の経験学習を採用する。上から目線で一方的に教えない。特に、仕事に対する取り組み方や考え方(価値観)は、教えると説教に聞こえる。若者は「今の私の考え方を否定し、私を洗脳する気ですか?」とさえ思ってしまう。これは、今まで個性尊重の教育を受けてきたため。

(2)「自分がやりたい仕事とは異なる内容だったため」への具体的対策

A.改善の方向性

 若者の「自分らしさ」を活かせるキャリア形成を支援する。「やりたい仕事」を全員に割り振る事は現実的に困難なので、新しいキャリア形成理論などを参考に工夫をする。

B.具体的対策

 日々の仕事の「働きがい・楽しさ」に気づくワークショップ(グループ討議形式の経験学習)を行う。

 具体的には「仕事をして嬉しかった体験を話し合うワークショップ」を行って、働く仲間のポジティブ体験に共感、共有する。

 自分が考えていた以外の仕事の良さに気付くことが出来る。スタンフォード大学のクランボルツ博士が提唱するキャリア理論「プランドハプンスタンス論:計画された偶発性」とも通じる手法である。

(3)「仕事が上手くできず自信を失ったため」への具体的対策

A.改善の方向性

 若者が仕事を上手くできるように支援する。

B.具体的対策

 若者の仕事が上手く行くように支援する指導育成方法を採用する。あくまで若者が主役で、上司先輩はアシスト役。支援することで、上のワークショップで共感したことを若者自身も体験できるようにしてあげる。

 具体的には、「仕事で何か困っていることはありませんか?」「あなた一人でなく私と一緒に考えましょう」という言葉から始める対話型コーチング。

(4)具体的ツールを使うと自然にうまくできる

若者を支援するツール「3つの言葉」を使うと、自然に気づきを促す支援型指導育成方法になります。このツールを使うと、①若者が主役の支援型の指導育成方法、②相手の個性を尊重したコミュニケーション、③双方向のコミュニケーション、④働く仲間目線のコミュニケーションになります。ですから、難しいことを考えなくても、自然に上手な指導育成が出来るようになります。

  • 第一の言葉「仕事をしていて嬉しかった体験がありますか?」
  • 第二の言葉「仕事で何か困っていることはありませんか?」
  • 第三の言葉「あなた一人でなく私と一緒に考えましょう」

 これらが組み合わさることで、若者に受け入れられる優れた指導育成が可能になります。

(1)第一の言葉「仕事をしていて嬉しかった体験がありますか?」

 「仕事のポジティブな体験について話しましょう」という意味です。これは、若者に誠実な関心を寄せて「貴方の大切にしている事を聞かせてよ」と言っているのです。つまり、「相手の人間性・個性を発見、尊重しよう」とする意味も持っています。だからこそ、個性重視世代の若手社員の心を開かせるのです。

(2)第二の言葉「仕事で何か困っていることはありませんか?」

 「私は貴方をアシストしてあげたいのです」という意味です。貴方から若手社員への「働く仲間目線」での支援表明です。「困っていることがあったら相談に乗りますよ」という意味です。若者の仕事が上手く行くように手助けしてあげたいという思いやりにあふれた言葉です。

(3)第三の言葉「あなた一人でなく私と一緒に考えましょう」

 第三の言葉「あなた一人でなく私と一緒に考えましょう」は、貴方と若者(部下や後輩)が働く仲間であるという協働者宣言です。部下と上司、管理する者と管理される者という関係から、いっしょに働く仲間という関係目線へ変わっていく宣言なのです。

 仕事の知識を一方的に押し付けるのではなく、一緒に考えようと言う事で、双方向のコミュニケーションになります。また、これだけ環境変化が激しくなってくると、覚えていた知識ではアドバイスができません。ですから、「一緒に考えましょう」という言葉は、効果的なマジックワードになります。

7.「気づき重視」の育成方針が効果的(人間関係対策)

 これは、「人間関係がよくなかったため」への具体的対策として行います。(価値観の違う相手とのコミュニケーションを、多様性尊重の方法で行わないとトラブルになります。それが、人間関係が悪くなる大きな要因だからです。)

(1)価値観の違う人達とのコミュニケーション手法が必要

 「入職初期のキャリア形成と世代間コミュニケーションに関する調査」2012年、独立行政法人労働政策研究・研修機構に参考になるデータがありましたので紹介します。「世代間コミュニケーションが円滑でない理由」の調査です(複数回答)。

  • 業務が個別化しコミュニケーションを図る機会が少なくなっているから
  • メールなどに頼りすぎて対面のコミュニケーションが希薄になっているから
  • 世代ごとに意識や価値観が異なりコミュニケーションを図ることが難しいから
  • 業務が多忙でコミュニケーションを図る時間の余裕がないから
  • 飲み会など職場外でのコミュニケーションの機会が減ってきているから

(複数回答) (単位:%)

資料出所:「入職初期のキャリア形成と世代間コミュニケーションに関する調査」2012年、独立行政法人労働政策研究・研修機構。

表の見方
ピンク色セル:30%以上、緑色セル:25%以上30%未満、黄色セル:25%以上30%未満、無色セル:20%未満

(複数回答) (単位:%)

資料出所:「入職初期のキャリア形成と世代間コミュニケーションに関する調査」2012年、独立行政法人労働政策研究・研修機構。

 企業サイドも「世代ごとに価値観が違うため、コミュニケーションを図ることが難しい」と理解されています。問題は、そこから先で、具体的にどのようなスタイルでコミュニケーションを図るかです。「価値観の違う人達」とのコミュニケーションは、簡単に言うと外国へでかけて苦労されているグローバル人材のコミュニケーション・スキルを学べばよいのです。

(2)日本人は価値観の違う人達とのコミュニケーションが苦手

 この具体的ケースは、拙著『ちょっとズレてる部下ほど戦力になる!』に掲載されています。簡潔に説明しますと、グローバル人材が海外へ行って、日本人と同じコミュニケーションをしたらば、大変なトラブルになってしまったというケースです。発注者(日本企業)と協力会社(外国企業)という関係でしたが、コミュニケーションがまったくとれなくなったのです。

 上手く改善できたポイントは、「相手の考えていることや価値観が、自分と違う事を尊重した」からです。あたりまえのように思えますが、これがなかなか出来ないのです。実は、日本のビジネスパーソンは、他の国々のビジネスパーソンと比較すると、「自分と違う意見、価値観を持った人とコミュニケーションし、上手に仕事をするのが大変苦手」なのです。そのような調査結果が出ています。

 そう考えると、上の調査で意識された「飲み会などの職場外でのコミュニケーション」をする場合、昔ながらの同質的な人達に対するコミュニケーションスタイルで行うと、かえって逆効果でしょう。こうしたところに、若者の早期離職がいっこうに減らない秘密が隠れているのです。

人は自分考え方・価値観(信念)を他人から修正させられる事を好みません。同様に、様々な離職防止対策の研修・ガイダンスなどを行っても、上手くいかない場合は、この点が盲点になっているのかもしれません。

 また、同様なコミュニケーションの改善の秘訣が、本ホームページ内の次の記事においても説明されていますのでご参照ください。

記事タイトル「グローバル人材育成の方法!グローバル人材の本質は英語ではない

(3)具体的対策:多様性尊重のコミュニケーションスタイルと「気づき重視」の経験学習を採用する

 人は自分考え方・価値観(信念)を他人から修正させられる事を好まず、そうした言動には拒否感が先立ちます。お説教に聞こえると言うのはそういうことです。(それは、我々の世代であっても同じでしょう。)

 ましてや、「自分らしくあることが一番素晴らしい(価値がある)」と個性尊重の教育を受けてきた若者は、「今の私の考え方を否定し、私を洗脳する気ですか?」とさえ思ってしまうのです。

 したがって、上から目線で一方的に教えないことが重要です。具体的には、「気づき重視」の経験学習を採用するのが良いのです。

8.「働きがい・楽しさ」に気づくワークショップ(やりたい仕事じゃない対策)

(1)「自分がやりたい仕事とは異なる内容だったため」への具体的対策

A.改善の方向性

 若者の「自分らしさ」を活かせるキャリア形成を支援する。「やりたい仕事」を全員に割り振る事は現実的に困難なので、新しいキャリア形成理論などを参考に工夫をする。

B.具体的対策

 日々の仕事の「働きがい・楽しさ」に気づくワークショップ(グループ討議形式の経験学習)を行う。

 具体的には「仕事をして嬉しかった体験を話し合うワークショップ」を行って、働く仲間のポジティブ体験に共感、共有する。

 自分が考えていた以外の仕事の良さに気付くことが出来る。スタンフォード大学のクランボルツ博士が提唱するキャリア理論「プランドハプンスタンス論:計画された偶発性」とも通じる手法である。

(2)入職初期の社員の配置において重視すること

 「入職初期のキャリア形成と世代間コミュニケーションに関する調査」2012年、独立行政法人労働政策研究・研修機構に参考になるデータがありましたので紹介します。「入職初期の社員の配置において重視すること」の調査です(複数回答)。

  • 社員の適性
  • 社員の希望
  • 配置される各部門からの要望
  • 基礎的な職務経験を積める職場への配置
  • 広い視野を持つことのできる職場への配置

(複数回答) (単位:%)

資料出所:「入職初期のキャリア形成と世代間コミュニケーションに関する調査」2012年、独立行政法人労働政策研究・研修機構。

表の見方
ピンク色セル:30%以上、緑色セル:25%以上30%未満、黄色セル:25%以上30%未満、無色セル:20%未満

(複数回答) (単位:%)

資料出所:「入職初期のキャリア形成と世代間コミュニケーションに関する調査」2012年、独立行政法人労働政策研究・研修機構。

(3)①適正②部門の要望を重視!③本人の希望も聞くけれど?

 この調査結果からは、人事管理をするサイドから見ると当然の結果の様に思えます。社員の適性を最も重視し、配置される各部門からの要望を次に重視して社員配置を行います。もちろん、社員本人の希望も聞きますが、必ずしもその希望がかなえられるわけではありません。同じ「やりたい仕事」に多数の若者が集中する傾向もあり、やむをえない現実です。(昔でしたら、「人事権は会社にあるのだから」の一言で議論が終わったかもしれません。それで終えては改善ができません。)

 その一方で、近年のキャリア教育が「自分らしさを活かしたキャリア形成」を一番大切な事として標榜している事と、矛盾してしまいます。若者は混乱し、ストレスを抱えてしまいます。(自分らしさを活かすことを最優先すると、「離職して他の仕事に就こう」と考える可能性が高くなります。)

(4)簡単に離職(転職)すると若者は損をする!

 しかし、どの企業に行っても同じような方針で社員は配置されます。したがって、簡単に離職(転職)を選ぶのは、必ずしも合理的ではありません

 特別な事情が無い限りは、3年ほど同じ会社で働いてみても良いはずです。それには次のような理由があります。

  • 社会に出る前に(学生時代に)限られた知識と経験の下で、自分自身の分析と希望をもとにキャリア形成プランを考えたとしても、それは机上のプランに過ぎない為、もっと良いキャリア形成プランがある可能性が高いから。
  • 社会の変化が速くなった現代では、計画(学生時代に考えたキャリア形成プラン)は途中で上手に修正することが、より良い結果を得る秘訣だから。
  • 誰もが社会に出て働き始めると、期待した事とのギャップに驚き困惑するけれども、それは「誰でも同じように困ってる」のであって、どうやってそのギャップに上手に対処するかがとても重要だから。(短絡的に離職しない方が幸せになれるから。)
  • 早期離職する若者は、様々な困難に直面する場合が多いから(早期離職するとデメリットが多い、つまり若者自身が損をするのです。)

(5)予想しなかった機会をチャンスに変えるキャリア理論「プランドハプンスタンス論」

 上で述べた事は単なる常識論・一般論ではありません。例えば、専門のキャリア理論にも同様な考え方があります。

 スタンフォード大学のクランボルツ博士が提唱するキャリア理論「プランドハプンスタンス論:計画された偶発性」です。「キャリアの8割が予期しない出来事や偶然の出会いによって決定される」という理論です。

 『その幸運は偶然ではないんです!』ダイヤモンド社、2005年、著者:J.D.クランボルツ,A.S.ラーヴィン; 訳:花田光世,大木紀子,宮地夕紀子より転載。

“キャリアの8割が予期しない出来事や偶然の出会いによって決定される”

“キャリアは、偶然の出来事、予期せぬ出来事に対し、最善を尽くし対応することを積み重ねることで形成される”

”想定外の出来事が本物のチャンスに変わる時、全くの偶然など存在しません。そこには、必ずその人自身が果たした『いくつかの行動』があり、そこから新しいチャンスを創り出せた人が人生を変えられるのです”

9.「働きがい・楽しさ」に気づくワークショップの進め方

(1)ワークショップの進め方のポイント

 「仕事をしていて嬉しかった体験がありますか?」という問いかけをして、ワークショップ(グループ討議)を行います。下のイメージ図のように「カードブレーンストーミング」方式で行います。自由に楽しく発言していただきます。

 そこでは、「先輩が後輩を説得しよう」というような意図はゼロです。このワークショップでの発言は、働く仲間一人ひとりのポジティブ体験の開示です。一人の働く仲間の心のなかのポジティブな感情体験ですから、誰にも否定はできません。(ですから、お説教に聞こえません。)

(2)共感する

 若手社員は、先輩の「○○して嬉しかった」という体験を聴いて「そういう事もあるんだ」と思います。そして、次々と先輩が「○○して嬉しかった」というポジティブ体験を話すにつれて、「こういう『仕事をして嬉しかった体験』が自分もできるんだろうな」と思い始めます。ここで働く仲間のポジティブ体験に「共感」することができます。

(3)分類することで「自分にとっての意味」に気づく

 ブレーンストーミングの発想のステップを終えて、沢山出た「仕事で嬉しかった体験」を分類するステップにはいります。「この○○という嬉しかった体験は、どれと似ているんだろう」と分類していきます。実はそこで、一つの体験を誰もが同じように理解できるように整理しているのです。

 そうすると、「この○○という体験は、○△○という事だから、いろいろな仲間の働く体験と共通しているね。」と解ってきます。そして、それはつまり「この○○という体験は、○△○という事だから、私自身にとっても○△○という意味がある!(似たような喜びを体験できるチャンスがあるはず!)」と気づくのです。

 この段階になると、一人ひとりの参加者の目の色が変わってきます。いわゆるゾーンに入ったように生き生きと高揚します(フロー状態)。ポジティブになった参加者は、(講師が「時間が無いから省略しましょう」と言っても)「もっともっと話したい」「他のいろいろな職場の人達の『仕事で嬉しかった体験』を聞いてみたい」などと言い始めます。

(4)ポジティブな感情は信念を揺り動かし成長させる

 とても重要な点は、ポジティブな感情には、個人の持っていた狭い価値観や考え方(狭かった信念)を揺り動かす力があるという事です。そして、働く仲間の感じた事を自分が感じたように思い始めるのです。つまり、ポジティブな感情は信念を成長させるのです。

(5)中堅社員・管理職もいっしょに成長できる

 実は、このワークショップは中堅社員・管理職もいっしょに成長できるのです。多様性尊重については、本ウエッブページ内の次の記事に説明されています。

記事タイトル「グローバル人材育成の方法!グローバル人材の本質は英語ではない

(2)多文化ダイバーシティ(異文化対応能力)=和して同ぜず→アイデンティティの成熟

 多文化ダイバーシティ(異文化対応能力)というのは、「和して同ぜず」でイノベーション、新しい価値を生み出す能力・マインドなのです。

 そして、「和して同ぜず」でイノベーション、新しい価値を生み出す能力・マインドは、アイデンティティの成熟によって高まります。

 「グローバル人材育成の方法!グローバル人材の本質は英語ではない」記事内では、今回の新しい知見は発見されていませんでしたので、表現は若干異なります。しかし、多文化ダイバーシティ(異文化対応能力)というのは、「和して同ぜず」のことであり、それは「アイデンティティの成熟」によって高まるのです。

 「アイデンティティの成熟」とは、すなわち「自分らしさを活かしたキャリア形成」なのです。このワークショップは若者に効果的なだけではなく、いっしょに議論した中堅社員・管理職にもキャリア形成支援の効果があるのです。

 したがって、若者だけでなく、中堅社員・管理職の側もアイデンティティが成熟し、自分と違う価値観・考え方を持つ若者(ゆとり教育世代の若手社員)を上手に受け入れる事ができるようになるのです。

 つまり、若者だけでなく中堅社員・管理職もいっしょに成長できるのです。それゆえ、このワークショップは社員一人ひとりが生き生きとするだけではなく、職場全体が活性化するのです。

(6)ワークショップの具体的進め方

 本ウエッブページ内の次の記事で説明されています。

記事タイトル「若手社員を戦力化し組織活性化!最新理論、具体的ツールと実践的方法

 ここに一部を引用します。(私の書いたウエッブページの記事であり、また拙著『ちょっとズレてる部下ほど戦力になる!』に詳述されていますが、ウエッブページ作成の作法として重複する文章は引用することが望ましいためです。)

「職場活性化研修」という形で展開するグループ討議の事例です。研修という形がとれなくても、職場内ミーティングなという形でも同じように効果があります。

(1)「仕事の楽しさ」の見える化施策

 第一の言葉「仕事をしていて嬉しかった体験がありますか?」を職場のメンバーでグループ討議スタイルで行ないます。これにより「仕事の楽しさ」(直接的には「お客様・働く仲間の喜びの声」など)を見える化(文章化)し、職場活性化につなげます。

(2)「仕事の嬉しかった体験」のグループ討議プログラム実践事例

A.3パターンのプログラム例紹介

 研修で行うようなグループ討議方式で、グループディスカッションを行ってまとめていきます。同じ仕事のメンバーだけでなく、営業や製造といった職種の違うメンバーでもよいでしょう。グループを編成して「仕事の楽しさ」の見える化施策には、次の3パターンがありますので、狙いや時間的制約に応じて柔軟に進めることが出来ます。

①「仕事の嬉しかった体験」のグループ討議:半日間バージョン(グループ演習1回)

②「仕事の嬉しかった体験」のグループ討議:1日間バージョン(グループ演習2回)

③徹底して「仕事の楽しさ」を見える化する場合:2日間バージョン(グループ演習3回)

(3)標準的な1日間バージョンのプログラム内容

 一番標準的な1日間バージョンのプログラムを次に例示します。およそ9時間のプログラムです。

「②「仕事の嬉しかった体験」のグループ討議:1日間バージョン(グループ演習2回)」

ガイダンス:10分

個人演習:30分

グループ演習1:4時間
(発表1:30分)

グループ演習2:4時間
(発表2:30分)

まとめ:20分

 このグループ討議は、①個人演習と②グループ演習を組み合せます。まず個人演習を30分間程行ない自分だけで色々思い出してみます。そして、その後にグループ演習を行ないます。グループ演習の時間は、4時間から5時間程度が望ましいです(発表30分込み)。グループ演習は、お互いのポジティブ体験を元に相互啓発する大変貴重な時間となります。

(4)「仕事の嬉しかった体験」のグループ討議の進め方

 第一の言葉「仕事をしていて嬉しかった体験がありますか?」を使って、グループ討議を行ないます。

A.第一の言葉を使う

 第一の言葉「仕事をしていて嬉しかった体験がありますか?」を使います。ポジティブな前向きの感情体験を話し合いましょう。ポジティブ感情には、楽しい、嬉しい、気分が良い、勇気が出た、感動で心が震えた、自分自身の限界を超えた等沢山あります。

B.役割分担

 グループ内での役割分担は次のようにします。

司会者

皆が話しやすいように配慮する民主的なリーダーになってください。世話役さんです。

時間管理係り

「あ、あと五分しかない!早く終えなくちゃ!」ではなく、もう時間が四分の三ほど過ぎたから、そろそろ島(カテゴリー)毎にまとめようなどと進捗管理して下さい。

書記

 カードを分類してまとめる作業がありますので、責任をもって作業してくださる方が必要です。

(5)大切なポイント:自分たちの体験や事実を通して考える

 この「仕事の楽しさ」の見える化を実践する際のポイントは、自分たちの体験や事実を通して考えるということです。「あるべき論」のような概念レベルの話はできるだけしないようにします。通常のリーダー研修などで学ぶ知識は、確かに正解ではあるのですが、体験の裏付けが無いと上辺だけの情報になってしまい、周囲のメンバーの心を動かすことが出来ません。カッコイイ言葉でする議論は、実は格好悪いのです。

 具体的な事柄、例えば日常の体験や感じたこと、心の中に芽生えた感情などであれば、新入社員でも話すことができます。これにより、新入社員から役員まで、平等な立場で議論が可能になります。

(6)発表とまとめ方

 まず、「仕事をしていて嬉しかった体験」にはどんなものがあるか、分類した基準(カテゴリー)を話します。それから、そのカテゴリーの中で嬉しさがひときわ高かった体験、ぜひ皆に知って欲しい体験、などを話します。

 一緒に働く仲間の体験なので、容易にその内容が想像できます。そして、「あ、私も同じように嬉しかったことがあるな。」とか、「私もそうして嬉しい体験をしてたいな。」など、自然に共感することができます。

 自分が話すときには、誇らしさを感じたはずです。こうして、働く仲間のポジティブな仕事体験を聞いていると、「仕事の楽しさ」が自然と心に染み入ってきます。

10.若者の仕事が上手く行くように支援する指導育成方法の進め方

 本ウエッブページ内の次の記事で説明されています。ここにその一部を引用します。(拙著『ちょっとズレてる部下ほど戦力になる!』に詳述されていますので、よろしければご参考ください。)

記事タイトル「若手社員ゆとり世代の最新指導育成方法!簡単に使える効果的ツール

7.具体的な指導育成方法

(1)プラスのサイクルというアイデアを導入する

 職場を活性化させる「プラスのサイクル」とは、次のような順番で連続して起こる仕事のプロセスです。お客様・働く仲間と仕事の担い手(私)とのやりとりがクルクルと回るように続きます。そのサイクルを回すことで、プロセスの各段階と結果が進歩・向上します。

 「プラスのサイクル」の出来事は、次のようにして起こります。

①まず、私(ここでは主体である若手社員)が仕事をして良い結果を生み出す。
②その良い結果を受け取ったお客様や働く仲間が「喜ぶ」。
③そのお客様や働く仲間(他者)が「喜ぶ」姿を見て、私自身が「嬉しく」なる。
④その「嬉しさ」をまた味わいたいので、もうちょっと良くしようと創意工夫する。
⑤もう少し良い仕事の結果が生まれ、さらにお客様や働く仲間が「喜ぶ」。
⑥お客様や働く仲間にまた「喜ばれた」ので、私はさらに「嬉しい」。
⑦特に、自分が個性を生かして創意工夫した結果「喜ばれた」ので、「嬉しさ」も倍増。
⑧自分で考えた良い方法が実り、評価され「喜ばれた」のが「とても嬉しい」。
⑨「プラスのサイクル」を回すと「嬉しさ」が増えていく。
⑩「プラスのサイクル」を回せば回すほど「嬉しくなる」ので、「仕事が楽しい」

(2)プラスのサイクルを回す支援をする

 まず、第一の言葉で、若手社員に「仕事で嬉しかった体験」(仕事に対するポジティブな感情)に気付いてもらいます。若手社員に「仕事で嬉しかった体験」が無い場合は、貴方の体験をさりげなく話してください。

 そして、若手社員が「仕事で嬉しかった体験」が何度も味わえるように支援する、第二第三の言葉を使います。これは、若手社員部下や後輩が「プラスのサイクル」を上手に回せるように手助けすることで、「仕事で嬉しかった体験」が味わえるように支援するのです。

 この3つのフレーズにより、「プラスのサイクル」を上手に回して、仕事の喜びを体験してもらい、お互いに啓発し合って、より充実した仕事(職業体験)を味わえるようにするのです。

 

12.若者の早期離職防止・退職防止に役立つ参考書籍

 『ちょっとズレてる部下ほど戦力になる!日本経済新聞出版社刊、加藤昌男著。最新情報最新刊!(このホームページ上にも紹介記事ページがございます)
 この本は職場リーダーや管理職の為に書き下ろしたものです。平易な言葉で解りやすく説明していますが、人事総務部門や経営者の皆様には逆に上手な使い方を説明できていないかもしれません。そこで、このウエッブページの記事などで、「どうやったらこの本を人事総務部門や経営者の皆様のお役に立てられるか」を解説しております。

 若手社員を戦力化し、職場を活性化する最新のノウハウを解りやすく説明しています。若手社員を戦力化しやる気にさせる方法、内発的動機づけ、仕事の楽しさを味わう方法、組織活性化の方法、コミュニケーションを取る方法などこのページでは紹介しきれない沢山のケースや実践例で説明しています。さらに、具体的方法、具体的プログラムなどお役にたつツール(ソリューション)をまとめました。きっと皆様のお役にたつことと思います。わかりやすく平易な文章で丁寧に書いていますので、「とても読みやすい」「読んでいて面白い」と喜ばれています。

 若手社員は本当は戦力になります!若手が何を考えているか解らないと悩むリーダー・管理者の皆様の為に書きおろしました

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新情報new改良『労政時報』の労務行政研究所様が、拙著のレビューを書いてくださりました(人事・労務の専門情報誌『労政時報』の労務行政研究所が運営するjin-jour(ジンジュール)様からのレビューです)。誠に有り難うございます。